若年性認知症の母と私。

59歳の母と27歳の私の遠距離介護日記

母、帰りたい病、発病。

前回の続きです。

 

夕方から母の帰りたい病がスタートしました。

母は帰りたいと言って泣き出してしまいました。

帰れないことは分かっているのかいないのか・・・。

唯一車を運転できる弟がお酒をたらふく飲んでしまっていたので

帰ることは困難です。

それは何度も何度も母に説明しています。

でも、どうしても母は泣き止まないし、ずっと「帰りたい」と言っています。

 

最初は祖父母も心配して母をなだめていましたが、

1時間以上ずっと泣き続けているのでさすがになだめきれなくなりました。

泣くと言ってもすすり泣き程度です。

わんわん声を上げて泣くのは10分くらい。

 

祖父にいたっては「これはだめだな」とあきれた顔をしていました。

 

母以外の家族で談笑したり、テレビを見たりしていると母も落ち着いてきたようです。

涙をこらえながらテレビを見ていました。

あ、落ち着いていたなぁと思ったタイミングでCMになり、

母が「なんでママがお米全部食べなきゃいけないの!お腹いっぱいになっちゃった!!もう帰りたい!!」

と怒り出しました。

もう1時間以上前のことなのに、おひつに付いていたお米を取ってくれたことを根に持っているようでした。

私「お腹いっぱいなのはいいことじゃない。よかったね」

母「最悪!!」

祖母「お米取ってくれて、食べてくれてありがとうね」

母「もういい!」

母はソファに座っていましたが、急に立ち上がって、そしてまた座りました。

私と祖母は顔を合わせて苦笑い。

 

寝る前まで母の癇癪は直りませんでした。

本当はお風呂に入らせたかったんだけど、それもできませんでした。

母は祖父母に背中を流してもらうのが好きなんですが、だめでした。

落ち着いたなぁと思った頃にまた泣き出します。

祖父に「今度はR(私)だけで泊まりに来た方がいいな。ママはもう泊まりに来れないわ」と言われました。

 

祖父母の家は田舎だし、築年数もだいぶ経っているので寒いです。

だけど、母はいつも通り下着で寝ました。

自宅だけじゃなくて、祖父母の家でも寝るときには必ず下着になります。

祖父の目の前であっても下着姿で歩きます。

そういう羞恥心はなくなってしまったのかな。

それとも、自分のことを客観的にみることができなくなっているのかな。

 

この日は私は母と一緒に寝ました。

祖母はダブルサイズの敷布団を用意してくれたので、そこに2人で並んで寝ました。

夜中、母はトイレに2回起きていましたが、それ以外は寝息を立てながら

ぐっすり眠っていました。

私はお昼寝をしたせいか、母のことが気になるせいか、スマホをいじっていたせいか、あまりよく眠れませんでした。

 

翌朝、まだまだ母の癇癪は続きました。

 

また次回、お話します。