若年性認知症の母と私。

59歳の母と27歳の私の遠距離介護日記

1泊2日の温泉旅行①

11月16日17日で母と温泉旅行に行ってきました。

 

母は温泉旅行の前日に体調を崩しましたが(前回の記事に詳細があります)、

今日は熱もなく、少し席が出る程度でした。

きっと弟のインフルが移ったわけではなく、寝るときに下着で寝ているから風を引いたんだと思います。

 

温泉旅行は父と母と母方の祖父母と私の5人で行ってきました。

場所は札幌市の定山渓温泉

祖父母に電車で家まで来てもらい、家から車で旅館まで向かいました。

母は朝から「ママ、熱ないよね?」「おでこ触ってみて」「温泉ママだけ行けないの?」の繰り返しです。

「熱ないから温泉行けるよ」と何度答えても、何度も同じ質問を繰り返します。

 

お昼過ぎに祖父母が家に到着しました。

ランチは祖父母が持ってきてくれたお赤飯です。

祖父はご飯を食べる前にささっと家の庭の整理をしてくれました。

おかげで庭がすっきりして冬支度ができました。ありがとう、おじいちゃん。

 

父の運転する車で旅館に出かけました。

車の中で母は「どこ行くの?」と何度か聞きました。

家ではどこに行くか分かっていたのに、なぜ聞くんだろう・・・。

 

旅館に着いて、チェックイン。

部屋に入って着替えを持ってお風呂へ。

お風呂は母と祖母と私の3人で向かいました。

母は相変わらず、服を脱がずにお風呂に入ろうとしたり、脱いだ洋服をかごの中じゃなくて床に置いたり。不可解な行動ばかり。

私1人じゃ手に負えなかったと思います。

自分が脱いでいる最中に母はどこかへ行ってしまったり、脱いだパンツをまた履いたりしてしまうので、祖母と交代で母をみていなきゃいけません。

 

なんとか無事に脱衣所から洗い場に到着しても、母は全部1から順番に指示を出さないと動けません。

「シャンプーは黄色だよ」って声をかけても緑のボトルを使おうとするし。

私も髪を洗いたいのに、母が不可解な行動をしすぎるせいで、まともに髪も洗えません。

だけど、祖母のフォローのおかげでなんとかシャンプー、リンス、垢こすり、ボディソープまで終えることができました。

自分のこともしながら、母の面倒を見るのは本当に大変です。

先に母が洗うのを手伝ってから自分のことをすればいいと思いますが、母は待っていることができないので、先にお風呂へ入ってしまいます。でも、すぐに出てお風呂場を歩き回るに違いありません。

だから、自分のこともやりつつ母の面倒を見ることはとっても大変でした。

 

やっとお風呂に入れました。

私「露天風呂いこー」

祖母「うん」

母「やだ。ママ行かない」

私「じゃあ、ママは1人でここにいてね」

母「わかった」

私と祖母は露天風呂に向かいます。母は無言で付いてきます。

露天風呂にて、

私「露天風呂、最高だね」

母「露天風呂なんて行きたくない」

祖母「もう来てるじゃん」

母「行ってないよ」

祖母「あんた、何言ってるの。ここが露天風呂でしょ」

母「嫌だ。露天風呂は寒いから入りたくない」

私「ママ、寒いの?」

母「あったかいよ」

言っていることの意味が分かりません。

露天風呂に入っているということを認識できていないようでした。

 

お風呂のあとは、部屋で少し休んでから食事に行きました。

夕食はビュッフェ。

だけど、全然おいしくありませんでした。

母も少ししか食べられるものがなくて、普段の3割程度しか食べませんでした。

母は1人ではビュッフェで食べ物を取ることができません。

なので、常に私と一緒に行動して、食べたいものがあるか調べました。

母は少し目を離すと、違う場所へ行ってしまったり、うろちょろしてしまうので目が離せませんでした。

母に何が欲しいか聞いても首を振るばかり。

仕方ないので、母が好きそうなメニューも取り皿に少しずつ分けましたが、結局あまり食べませんでした。

 

夕食後に部屋に戻ってから、母はすぐに寝ようとしました。

でも、まだ21時なので誰も寝ません。

私は自分の小さいころのアルバムを持ってきていたので、祖父母と見ました。

祖父母と思い出を語っていると、ときどき母も話に入ってきていろんなことを話してくれました。

昔のことはよく覚えているみたいです。

父が「よくそんなことまで覚えてるな。忘れてたよ。」と言うほど。

これも認知症あるあるなのかな。