若年性認知症の母と私。

60歳の母と27歳の私の遠距離介護日記

両家の顔合わせ

2023年11月11日土曜日はポッキーの日です。

この日は両家の顔合わせという名の食事会をしました。

彼も札幌出身で、彼の家族は札幌にいるので顔合わせは札幌で行いました。

 

彼は札幌駅のJRタワーの最上階のホテルで食事会をしたかったようですが、

それだと少し堅苦しい感じがするなぁと思いました。

なので、友達家族が行きつけで私も何度か連れて行ってもらったことのあるお寿司屋さんで食事会をすることにしました。

 

そのお寿司屋さんは掘りごたつのお座敷で、近い距離感でお話しすることができました。

コース料理を予約していたのですが、どの料理もすごく美味しかったです。

彼のご両親もうちの両親も、もちろん私と彼も、とっても満足でした。

 

そのお寿司屋さんまでは車で40分くらいかかります。

私の運転で向かったのですが、道中で母は何度も「どこに行くの?」と聞きます。

何度も「お寿司屋さんだよ」とか「両家の顔合わせだよ」とか返事をしたのですが、

全然理解していない様子でした。

母は初めて行くお店だったので、どこに行くか想像できなかったのかも知れません。

 

お寿司屋さんに着くと、もうすでに彼のご両親は到着していました。

父は真っ先に降りて挨拶をしていました。

母は後部座席に乗っていたのですが、父が車から降りたのを見て自分も降りました。

母も丁寧に挨拶をすることができて安心しました。

 

店内に入って座席を案内されました。母は父と私の間に座りました。

母の向かい側にお義母さんが座りました。

母はお義母さんに「とってもお綺麗ですね」と何度か言っていました。

彼のご両親には母の病気のことを事前に伝えていました。

なので、母の言葉にも優しく対応してくれて良かったです。

 

食事中、母は変な行動をしたりすることはありませんでした。

例えば、食事中に不機嫌になったり、机を叩いたり、大声を出したり、汚い食べ方をしたり。

自宅ではときどきそういうこともあります。

でも、初めて会う人との外食、しかも顔合わせというシチュエーションだったからか、母はとても礼儀正しく姿勢を伸ばして食事ができていました。

普段からこんな感じだったらいいのになぁと思うくらいでした。

だけど、何度も同じことを話したりすることはありました。

それは仕方ないです。ご愛敬ってやつですね笑

「ウーロン茶がとっても美味しいね」とか「娘は小さいころからとっても可愛かったんだよ」とか「彼もかわいい顔をしているよね」とか。

可愛いことを何度も言うからちょっと恥ずかしかったです。

 

彼のご両親もとっても優しくて、私の父と母を受け入れてくれたので本当に嬉しかったです。

母が認知症だからという理由で顔合わせを拒否されたり、結婚を認めてくれないことがあるのではないかと不安に思っていたので・・・。

そういう心配が全くなかったので、本当に良かったです。

きっとこれからも彼には迷惑をかけ続けると思います。

でも、彼も母を受け入れてくれています。

本当にありがたいことだなぁと思います。

 

顔合わせは3時間ほどの短い時間でお開きになりましたが、本当に幸せな時間を過ごすことができました。

何よりもうれしかったのが、お義父さんが

「○○ちゃん(私)がうちに来てくれるって決まった時には本当に嬉しかったよ。お父さんとお母さんの愛情を受けてまっすぐ育ってきたんだなっていうのが伝わる素敵な子だと思っているよ。本当に嬉しいよ、ありがとう」

とみんなの前で伝えてくれたことです。

母もそれを聞いてとっても嬉しかったようです。

車の中で何度も「お義父さん、すごく気に入ってくれて良かったね」と私に言っていました。

もちろん、父もとても喜んでくれました。

 

私が結婚することで父も母も喜んでくれることが何よりも幸せです。

 

母の認知症がひどくなる前に結婚式を挙げたいと思っているけど、それはまだまだ先の話になりそうだなぁ・・・。