若年性認知症の母と私。

60歳の母と27歳の私の遠距離介護日記

母と一緒に肛門科へ

前回、母の便失禁?についてお話しました。

 

今日は、その続きのようなお話です。

 

先日、3日間だけ帰省していたのですが、

そのときに母と一緒に肛門科に受診しました。

きっかけは父からきらLINEです。

 

父LINE「ママのお尻から何か出てる気がする」

 

これは、前回のブログの出来事の日の翌日でした。

私はお尻から出ているなんて、うんちじゃないの?と思いました。

 

父に電話して話を聞いてみると

・父はいつも通り母のお風呂を手伝っていた

・母がお風呂から上がったから、父はバスタオルで母の体を拭いていた

・父が母のお尻を拭くと、なにか出ている感触があった

・母にお尻を見せてと伝えても見せてくれない

・ちらっと見えたのが腸みたいで5cmくらい出ていた気がする

とのこと。

 

母に聞いてみても、お尻に違和感や痛み、かゆみはないとのこと。

 

ちょうど帰省する3日前だったこともあり、

私が帰省したときに確認することにしました。

 

いざ帰省して、母と一緒にお風呂に入りましたが、

母は恥ずかしがってなかなかお尻を見せてくれません。

そりゃそうですよね。

お尻というかお尻の穴ですもん。

実の娘にだって見せたくないですよね。

それに、母自身は痛みがないのに、なんで見せなきゃいけないの?って感じですよね。

 

結局、私は母のお尻を確認することができませんでした。

 

もし、お尻から何かが出ていたとして、それが腸の場合、手術が必要になります。

これは脱腸という病気です。

腸が出ていたとしても、痛みなどの症状がない人も多いようです。

でも、排便時に血が出ることが多いのが脱腸です。

それに、脱腸の場合はお尻からピンクっぽいお肉のような腸が出てきている状態なので

一目見れば判断できます。

でも、母はなかなか見せてくれません。

 

だから、私は母と2人で肛門科に受診しました。

 

幸い、家から車で10分ほどの場所に肛門科の病院があります。

母に「お尻を診てもらいに行こう」と言うと、思いっきり拒否されて行けなくなってしまう可能性が高かったので

「私(娘)の病院に付き添ってくれる?」と言って

車に乗ってもらいました。

車の中で母に肛門科に行くこと、専門家の先生に診察してもらう必要があることを説明し、なんとか納得してもらって病院を受診しました。

 

病院の待合室で母は少しだけ泣きました。

「いやだなぁ、なんともないのに・・・」

と小さな声で言いながら、泣いていました。

 

待合室にはテレビが付いていたので、母と一緒にテレビの話をして

母の悲しい気持ちを少しだけ和ませることができました。

 

診察の前に問診票を書きましたが、

その問診票と一緒に事前に私が家で書いてきた母についてのメモ書きを渡しました。

母が認知症であること、排便コントロールが難しいこと、

父が母のお尻の症状を見つけたこと、脱腸なのかどうか診てほしいこと。

 

担当の先生は男性で40代後半くらい。

とても丁寧に優しく説明してくれました。

お尻を見せるときも、足元に布をかぶせてくれて、

肌の露出を必要最低限にできるようにサポートしてくれました。

看護師さんも声掛けしながら、母に寄り添ってくれました。

だけど、ベッドに横になって先生にお尻を向けるとき

母は叫びながら号泣していました。

暴れることはなかったけど、「いやだ~、いやだ~!」と叫びながら泣いていました。

 

先生もお尻をじっとみるわけじゃなくて、2秒くらいみて

すぐにズボンをあげてくれました。

それでも母はやっぱり恥ずかしかったのか、泣き続けていました。

 

結果的に母は脱腸ではありませんでした。

「ただの痔」が悪化している状態。

今後、思い切りいきんだり、お尻に力を入れすぎたりすることで

脱腸になる可能性があるとのこと。

塗り薬は塗れないので、2か月分飲み薬を飲んで経過観察となりました。

 

その後の母の様子はまた次回綴りますね。